はじめに
今回はニジイロクワガタの1サイクル飼育記録です。
このニジイロ、自分のブリード初挑戦海外クワガタです。
かなり手探りで飼育したので今思い返すとなかなかツッコミどころのある感じになってます。
こんなレベルでも完品羽化できるんだなぁ、という励みになれば幸いです。
ニジイロクワガタ (Phalacrognathus muelleri)
産地…クイーンズランド
♂…56mm
♀…38mm
累代CB、ノーマルカラー
親♂♀ 特になんてことはない一般的なニジイロクワガタ。
当時知識ほぼゼロだった自分は
「海外のクワカブ飼ってみたいなあ…ニジイロはホームセンターで買えて飼いやすいのかあ、じゃあやってみよう」
といった感じで地元のホムセンで購入しました。
飼育方法を調べてく中でクワカブのブリードは親情報がとっても大事なんだよ!ということを知ったド素人あkiraですが、当然親情報などは特になく、産地が書いてあるのみ…
1つ大きな勉強でした。
緑赤のノーマルなニジイロですが本当に綺麗なクワガタですね~
ペアリング→産卵セット
お迎えから早い段階でお互いがっつりとゼリーを食べてたのでとりあえず同居。
30分ほどしたら合体してました。お互い準備OKだったみたいですね。
当時は心配性発動して成立後いったん別居、翌日再同居みたいなことしてたんですけど、1回オスがメスの足顎で思いっきり挟んでたりしてたのでさすがに要らなそうですね…
まあ~温厚なクワだから極限飢餓とかじゃない限り♀56しは起こらないとは思いますが…
その後一週間ほど♀単独飼育で栄養補給。
それから産卵セットへ投入しました。
産卵セットはマット3割ほど堅詰め、産卵木入れ、その上から柔らかめに詰め、転倒防止に木片を散らして完成って感じのです。いたってシンプル。
マットは月夜野きのこマット、産卵木は種類記録不足で失念…
加水はマット強く握ったらまとまるくらいにはしてたと思います。
あとは餌切れだけ注意してできるだけ触らず観察…
っていうのが模範解答なんですけど~…
自分は初の海外クワガタということで気になりすぎて、しょっちゅう持って底を確認したりしてました…
できるだけそっとしておきましょう。流石に。
割り出し
♀投入からだいたい一か月半で割り出し決行。
トロ船にひっくり返してマットをかき分けると、卵と1令幼虫の姿がちらほらと…
この時点で13匹を確保。初心者あkira、テンション爆上がりです。
続けて本命の材割…これがですね…
ケツから言うと収穫0でした…
その時の記憶なんですけど、材の見た目が特に変化なかったのとやたら材が硬く感じたのを覚えてます。
考えられる原因は
・加水時間が足りなかった?
・種類が合わなかった?
・木に問題があった?
とかですかね…
幼虫飼育
採れた幼虫はマット入りプリンカップへいったん投入。
♂なら孵化から成虫まで約一年とのことなので、ボトルサイズ800→1400→1400の2回交換プランで計画。
ボトル交換は3か月毎に行いました。
菌糸を使ってみたかったのと成虫サイズの違いを見てみたかったので、6匹を菌糸飼育することに。
マット…月夜野きのこマット
菌糸…月夜野E菌糸 を使用しました。
温度管理はエアコン使ったんですけど、当時エアコンをつけっぱなしにするのを日和って、例えば夏は夜だけ止めたりしてたので、かなりの温度ムラがある環境で飼育してました…今はもちろんフル稼働です。
エアコンつけっぱって初めてやるときの緊張感すごくないですか?
やってしまえばまあこんなもんかって感じですけど、やっぱ幼い頃って節約とか無駄遣いは良くないとかそういうのを教え込まれるものだから、最初は「ああ、悪いことしてるな…」感が…
…すぐ慣れましたけどねw
以下、幼虫期間での学びを2つ。
①線虫、コバエには気を付けよう
まあ、気を付けて100パーセント消せるものでもないんですけど…
それでも対策は絶対した方がいいので…
加水しすぎ注意、部屋はキレイに、マットを雑に放置しない、等ですかねぇ
とにかく入れさせないこと意識ですね。
侵入されると見た目も最悪、交換が手間と色々嫌なのでここは頑張りたいです。
②銘柄よりまずは温度管理
先に言ってしまうと、今回マットと菌糸両方での飼育を試みたんですけど、3令での体重に差はほぼ出ず、しかも菌糸の子はかなりの早期に蛹化しました。
(そもそも普通サイズからの子13匹なので目を見張る体重の子はそうそう出ないとは思うけど…)
サイズが欲しかったらマット、菌糸にこだわるより先にまずは飼育対象の一年間での飼育温度推移をちゃんと知ってできる限りコントロールするのが大切だなと思いました。
蛹化→羽化
3令後期でサイズ的に♀であろう幼虫が一匹☆…
マット飼育でしたが他の子は問題なかったのでマットでなく幼虫側の問題でしょうか…
投入時点で異常もなさそうに見えたので確実な原因は不明でした。
2月下旬に最初の蛹室作成を確認。菌糸の子です。
割り出し決行が7月下旬なのでだいぶ早めですね。1年計画だったので思わぬタイミングでの蛹化に色々びっくり。
その後はみな順調に蛹化を始めました。
菌糸飼育の1匹の蛹室がカビで危なそうに見えた(実際は恐らく問題なし、当時は過保護全開だったので気になって仕方なかったのです)ので掘り出して、プリンカップにティッシュをそれっぽい形に固めて程よく湿らせた人工蛹室へ投入。
人口蛹室の子。もうちょい引きの写真があれば分かりやすかったのに…
幼虫が作成した蛹室と似たサイズになることを意識しました。
観察したい欲を抑え、できるだけ刺激を与えないようにして…
ついに最初の子が無事に羽化!
自分が蛹室を確認したのが2月下旬、この子の撮影日が3月25日なので蛹期間だいたい1か月。
体長48mmのとってもキュートな♂です。
新成虫は全身つやつやでとても綺麗ですね。ノーマルカラーでも十分な満足感があります。
その後続々と羽化…
取り出すのがちょい早かった♀。ボトル外側から羽化が確認できても1週間くらいは我慢ですね…
少し湿らせた水苔を詰めたプリンカップで保管してました。
唯一の親(56mm)超えの58mm♂。この子も取り出すの早い…
写真だとちょっと伝わりづらいけど、結構顎が長く見えます。長歯ってやつかな。
長歯になると顎の先端がハート型というか、二又に分かれてナイスな見た目になります。
羽化まで行った12匹はすべて完品羽化してくれました。嬉しい。
振り分けは♂10、♀2となりました。偏りましたねぇ。
まとめ
行き当たりばったりなブリードでしたがこれで成功できたのは丈夫なニジイロクワガタだからこそだと思ってます。初ブリードがこの子で良かった。
おとなしくて長生き、幼虫飼育も容易、大きさ狙ってもヨシ色遺伝楽しんでもヨシと簡単さ楽しさを兼ね備えたとっても魅力的なクワガタだと思ってます。
新成虫たちでブリード続行は恐らくしないけど、ニジイロ自体をやりたい気持ちは結構あります。次やるなら色かサイズどっちか目標決めて親から厳選していきたい。
最後まで読んでいただきありがとうございました。